SOLO SLIDE




SOLO SLIDE model No.830257
colour BLACK/WHITE 001
Manufactured INDONESIA IY1 010406
購入価格    8,000
 定価    8,000
確認済プレ値 未確認
確認済最安値 未確認
 購入日   2001.06.16


結論から言うと、CLOGPOSITEとSOLO SLIDEは別モノと考えたほうが妥当だとおもいます。
もともと同じAIR FLIGHT POSITEをオリジンに持つ両者ですが、
CLOGPOSITEは初代AIR FLIGHT POSITE直系であり、
SOLO SLIDEは初代AIR FLIGHT POSITEのから枝分かれし、世代的には2世代下った廉価版である
AIR SOLO FLIGHTが直属の親のため、CLOGPOSITEとSOLO SLIDEは異系列異世代的な関係になっています。
最近のそれに近い例としては、AJ11のlowがオリジナルとレトロでは異なるというのと似ています。
しかし、このCLOGPOSITEとSOLO SLIDEの場合は、更に複雑な系統になったために、
見た目は似ていても、細部になればなるほど、差がハッキリしてきます。
それでは順に比較していこう。

ここより先、CLOGPOSITEは
CLOGPOSITEクロポジSOLO SLIDEソロイドと略します。
差をより明確に比較するため、両者同じ
11インチを使用しての比較です。

まずはアッパー。素材やその素材感もさることながら、
スウッシュの位置と大きさが異なります。
クロポジではタン部のアウト・サイド下位置に
短めのスウッシュは刺繍で、その下のアッパーにエンボスで施されていますが、
ソロイドではAIR SOLO FLIGHTと同じくアッパーのアウト・サイド・・・クロポジではエンボスになっている
場所に、細く長い刺繍のスウッシュが施されています。
素材は
クロポジはその名の通り、従来を引き継いだウレタン感の強いPOSITE素材ですが、
ソロイドは細かい繊維の筋が全面に出た布っぽい質感。
アッパーに施されたフレーム(炎)のようなラインは、素材感の違いからでしょうか、流れる方向は
ほぼ同じですが、仕上げが異なります。
クロポジではラインの周囲を盛り上げてから彫りをつけていて、
ラインの太さは細く均一なであるのに対して、
ソロイドはソールに近いほど裾を広げており、上部にかけて
細くなっています。ラインが強調されているという印象です。
ただ一箇所だけラインの流れるとこが違う個所は、アッパーのアウト・サイドのミドル・フットのラインです。
クロポジは履き口に向けて流れているのに対して、ソロイドではタン部に向かって流れています。
そして、
アッパー素材の接合個所ですが、クロポジではアウト・サイドとイン・サイドの2つのパーツから
形成され、トゥーのイン・サイド1箇所とヒールのセンターで接合されているのに対して
(AIR FLIGHT POSITEでは、
ヒール・センターにパーツが一つカマされており、3パーツから形成されています
)
ソロイドでは両アウト・サイド、トゥー・センター、ヒール・センターの計4つのパーツから形成されており、
トゥー、ヒール共に2箇所ずつ接合部があります。
一体整形に近いので、実用すると屈曲部には否が応にも皺は付きます。
またイン・サイドのベンチレーション・ホールですが、
クロポジは素材はメタル・メッシュでミドル・フット部に
1箇所のみであるのに対して、
ソロイドではクロポジと同じ位置に若干大きめのホールと、
AIR SOLO FLIGHTや初代AIR FLIGHT POSITEにもあった踝の位置の計2箇所に設けられています。
ソロイドではパーツはメタル・メッシュではなく、AIR SOLO FLIGHTナイロン・メッシュ製。
クロポジから踝部のメッシュが省略された理由は、内張りにもゴム素材を用いたからだと思われます。

続いてタン部と履き口に用いられているマテリアルですが、
クロポジはゴム・シートにも似た
スムースで湿った感じのファブリックに対して、
ソロイドはウエット素材にも近い布製になっています。
上から見た形状も、
クロポジはトゥーに近いの膨らみ方が履き口よりも大きいが、ソロイドは逆になります。

ソールも随分ディテールが異なっています。まずアウト・ソール。
クロポジソロイドでは、ヒール部の面積がクロポジでは大きく、ソロイドでは小さくなっています。
ミドル・フット
(土踏まずの部分)では、ソロイドの方がクロポジよりも広く、クロポジにはあった
FOAMPOSITE TECHNOLOGYという文字が、やはり削除されています。残った文字のフォント・サイズは大きく、
浅彫です。アンダー・ラインも
クロポジではトゥーとヒール部に突き抜けていませんが、ソロイドでは突き抜けています。
続いて、トゥー部のクイック・カット部の彫りの深さも異なります。
ソロイドでは、クロポジと比べるとかなり浅くなっています。
凸部のラインも細くなっています。トゥーのイン・サイド、親指側にあるスウッシュが
クロポジでは、
円から一段彫り下げられた中にセットされているのに対して、
ソロイドでは、接地面と同じ高さにあります。
また無数にあるドットの形状も、
クロポジの方が大きく、深くなっています。
サイドにまわると、
クロポジよりもソロイドの方がアウト・ソールの厚みが増し、
厚くなった部分が継ぎ足されたような仕上がりになっています。このことは
AIR SOLO FLIGHTにも言えますが、
AIR SOLO FLIGHTにはその部分に着色されているものもあります。この厚みが継ぎ足されたようになっているせいもあり、
アッパーのラインと分断されたように、合致しなくなっています。トゥーやヒールの巻き返し部分も大きくなり、
突き出したように厚くなっています。
ミドル・フットのシャンク・プレートは、
TPUからよりやわらかい塩化ビニールのような素材に
変更されています。
クロポジでは直線的な形状で、アッパーに埋め込まれていましたが、
ソロイドでは曲線的でアッパーに貼り付けたような仕上がりになっています。カバーされている面積は、
アウト・サイドは広くなりましたが、イン・サイドは狭くなりました。
イボイボは大きく、高さが増して、より強調された印象です。

着用時の違いはラストと素材が違うのか、
ソロイドの方が全体的にゆとりが感じられます。
クロポジでは甲部がつぶれていて低くなっていますが、ソロイドは膨らみがあり、高くなっています。
履き口も素材が柔らかくなったことで、甲が高くても締め付けられるというストレスは感じません。
インソールは
クロポジでは均一だった厚みも、ソロイドでは両サイドを薄くしてあるので、
アッパー内部との密着感が増しました。そのため面積も増しています。
内張りは
クロポジではタン部と履き口と変えていましたが、アウト、インとも同じ素材になりました。
ロゴは
クロポジでは小振りのスウッシュのみでしたが、大きくなりAIRもつきました。
スウッシュの向きは両者とも同一方向。
ということから、
SOLO SLIDEにはAIRが搭載されているのかもしれませんが、
今のところ感じられません。

製造国は、台湾からインドネシアに変更され、タグのフォントも異なります。
ボックスは
クロポジはアルファ・プロジェクトの銀箱ですが、ソロイドはノーマルなオレンジ・ボックスです。

総合評価では、今までに無いカラー使いという面では
クロポジですが、
履き心地
(黒:011カラーに関しては見た目も)は、ソロイドの方に軍配があがると思います。

TEAM SUPREMEが好きな人は、結構気に入るかもしれません。
TEAM SUPREMEみたいにタン部に穴が無いので、そこから裂ける心配はありません
しかし、着足時の印象は硬いので一日歩き回ると疲れるかもしれません。





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