SY77/SY99 FDD 純正代替パーツ




交換前

久しぶりにSY77の電源を入れ、
昔作った曲をフロッピーディスクから呼び出して、
PCで録音して音声ファイル化していたところ、
突然ガーガーという奇音を発し、データを読み込まなくなった。
FDがキズついていたり、データが飛んでしまっている場合も
同様の奇音を発する場合もあるが、
今回は他のFDを挿入しても読み込まなくなったため、
本体のネジを外し、FDDを確認してみることにした。
FDDが故障したままFDを読み込ませると、
FDのディスク表面にキズをつけ、
データ自体を読込不可能にしてしまうため、
大切なデータ入のFDで動作試行するのは危険だ。

SY77やSY99をはじめ、FDDを搭載しているモデルでは、
スピンドルモーターをゴムベルトで回転させる
ゴムベルト方式のFDDを搭載しているものがあり、
経年劣化でゴムベルトが破断したり、伸びきってしまったりして、
FDDを読み込めなくなる場合が多々ある。
今回もまずそれを疑ってみたが、ベルトの不調ではなかった。

ちなみにベルトの交換であれば、
秋葉原に店舗を構える千石電商から、
代替パーツも購入できる。
FDD用の平ベルト、円周186x厚み0.4x幅2.8(mm)のものを
購入すれば代用可能である。
本来使用されているゴムベルトは、
これよりも円周も長く、幅も太いが、装着は可能である。

次に、磁気ヘッドの汚れだ。
単純に磁気ヘッドが汚れや酸化粒子などの付着で、
正確なリーディングが行えなくこともあるので、
フロッピーディスクドライブクリーナーを購入し走らせてみたが、
症状は変わらなかった。

この2点を確認して原因が特定できなかったので、
FDDごと交換することに決定。
搭載されているFDDの
メーカーと型番を本体貼付のラベルから確認すると、
MITSUMI D357Bと判明。

まずはネットで調べたが、
過去に数件オークションで出品された形跡はあったものの、
同じものを取り扱っている店は見当たらず、
さらに秋葉原中の中古パーツ販売店も当たったが、
見つけ出すことはできなかった。

20年近く前のパーツがそう易々と手に入るハズもないが、
さらに入手しづらくしているのが、
26pinのインターフェイスにある。
現行のFDDで26pinのものはほとんど発売されておらず、
34pinとなってしまう。
そこで変換する基板などを探すことになるが、
こちらも需要がないためか、
簡単に入手できそうもない。
それを自作する人もいるみたいだが、
なんの設備も知識もない自分にはお手上げだったので、
ヤマハのサイトから、サポートの確認をした。

ヤマハのSY77SY99のページから、
『お問い合わせ・修理の依頼をする』をクリックし、
サポートメニューから、
『修理についてのお問い合わせ・ご依頼』から
問い合わせを行う。
ページを見て直接問い合わせすることもできるが、
メイルで問い合わせをした場合は、
早ければ翌日に回答メールが届く。
最終的に一度はTELすることにはなるが、
その場で回答がでない場合もあるので、
事前連絡ということでも
メイルで一度連絡しておいたほうが
よいかもしれない。
サポート継続中であれば、
部品の有無やサポートの利用方法などが回答され
追加問合せが必要な場合は、
そのメイルに明記されている
修理ご相談センター等にTELをする。

今回は、
FDDそのものを取り寄せる問い合わせをしたので、
在庫の有無と価格、取寄せ方法が示された
メイルが返ってきた。

搭載されていたMITSUMI D357Bは
すでに在庫はなく、生産も中止されており、
現在は代替部品で対応しているとのこと。

取寄せ方法としては、
購入した販売店かヤマハ特約店にオーダーするか、
ヤマト運輸の代引き(コレクト便)で直接取寄せるかの方法だった。
小売店経由だと、
実費の他に経費が取られる場合があるのと、
時間がかかる場合もあることから、
代引きで直接取り寄せることにした。

そもそも購入した店がすでになくなっていたり、
特約店がそばになかったり、日中働いていたりすれば、
店にオーダーするよりも、直接取寄せる方が確実である。

ということで、ご相談センターにTELをして、
代引きでの配送を伝えた。
費用は、
代替FDDとパーツ一式が税抜10,280円、
代引き配送料税抜1,000円に
合わせて消費税の価格、11,844円だ。

翌日、部品センターからの発送で
翌々日に届くということだったが、
平日の日中は受け取れない可能性もあるので、
日時指定をしてもらった。

ちなみに、
購入後11年目位で今回と同様、一度FDDが動かなくなり
石橋楽器に持ち込んで修理してもらったが、
費用は25,000円ほどで、1ヵ月程度の時間を要した。
その頃は今とは違いネットに修理方法などを
掲載しているサイトなんかも少なかったため、
修理依頼するしかなかったが、
楽器店等に修理を依頼すると、見積りの作成など、
本体を開いて原因を調べるのにも費用が派生するので、
保証が切れ、ある程度自分で出来そうならば、
自分でやってしまうのも手である。

記述は2008年9月現在のものです。



届いたパーツのボックス。
荷姿は、この二周りくらい大きいボックスの中に
エアキャップが敷き詰め込まれた状態で届く。
荷札から発送元を確認すると、
首都圏サービスセンターとなっていた。


部品名称は、FDD ASSEMBLY SY77/99(略表記:FDD ASS'Y SY77/99)、
部品番号は、V7719500である。


封入されている本体。


本体正面。
アクセス・ランプが長方形になる。


本体裏面。
34pinのインターフェイス。


本体上面。
代替機種として、ALPS ELECTRIC DF354Hが使われている。
121Gというコードの詳細は不明。

また、この内部は開けていないので、
駆動方式も不明。


付属パーツ一式。



26pin<->34pin変換基板。
ヤマハ謹製とは…。
これがなければ、どーにもならなくなるというか、
逆に、この変換基板は、別の機種であっても、
同様の境遇であれば使えるわけで…。



同梱の34pinと26pinのフラットケーブル。

取替えは、本体の裏ネジ外して、
FDDユニットを取り外せば、
あとはコード類を繋げるだけなので、
ドライバーさえあれば済むが、
説明書が付いていないので、
果たして?と思う部分もある。

付属していたアルミの台座らしきモノは、
おそらく変換基板をFDDのマウントパーツに
固定するためのパーツなのだろうけれど、
どのように固定するのか、
結局分からずじまいで、
変換基板は空いているスペースに
宙吊り状態になってしまった…。
また、フラットケーブルも
どのように這わせたら収まりがいいか、
結局分からず…。
よって、参考にはならないので、
本体を開けた状態は撮影せず…。

ちなみに、V50代替パーツも、
ほとんど同じパーツのようだ。


交換後

今まで赤丸だったアクセス・ランプが
長方形の緑に変わっただけでも
大分印象が違う。
音は、新しいだけあって若干静かだし、
振動も少ない。

交換してから判明したことだが、
代替のドライブでは、
一部2HD FDが読み込めない。
純正のFDDでは、2HD FDを
書き込み、読み込みともに
代用可能であったが、
代替のドライブでは、
読み込めない場合、
2HD認識穴をテープなどで
ふさぐ必要がある。

願わくば、
PCで直接SY77のFDDを読み取れるソフトを
正規でリリースしてもらった方がいいんだけどな…。
なおかつ、ボイス・エディトが出来、
特有のシーケンスデータを
スタンダードMIDIファイルに変換できれば、
少なくとも今日のDTM環境に順応できるから…。
まぁ、一つずつ本体を介しながら
移植することはできるけどね…。
だから会社ではやらないとも言えるけど…。
その上で、FDD部を取っ払って、
SCSIとかUSB対応にさせられたら、
もっといいけれど…。
それはそれで、
ホイールに当たって、
邪魔かもしれないが…。


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